引き裂かれた2人
組長から突然電話がかかってきた。
なんだか嫌な予感がする。
組長「ちょっとヤバいことになったわ」
私「ヤバい…ですか?」
組長「Hが警察に捕まった」
私「えっ!!??・・・・・」
唐突すぎて言葉が出てこない。
組長「おい、聞いてるか?」
私「あ、はい…なんで捕まったんですか?」
組長「酔っ払って喧嘩したらしいな。詳しく分かったら連絡するわ」
私「お願いします、連絡ありがとうございました」
酔っ払ってたんじゃなくてシャブでキマってたんだろ。
喧嘩した相手がHくんを追っていたあいつだったんだろ。
しかもヤクザだからただじゃ済まないよね。
混乱して私がシャブ中になりそう。
数日後、組長から電話がきて詳細が分かった。
暴行で逮捕されて、尿検査したらシャブの反応が出て再逮捕。
そりゃそうでしょうね。
これ絶対懲役やん。
もう一生会えないんだろうか。
私たちの関係は終わるのかもしれない。
…そんなの耐えられない。
私の人生にはHくんが必要なのに。
いなくなったら私は…
生きていけるんだろうか。
せっかくよりを戻して、もう二度と離れないって覚悟決めたのに。
わずか1ヶ月でこれかよ。
シャブキメたくなったわ。
初めての面会
組長から、Hくんが拘置所に移送されたら面会できると言われた。
早くHくんの顔が見たくてたまらない。
メンタルきてるだろうし、元気づけたい。
面会当日、初めての体験と久々のHくんにテンションが上がった。
面会の部屋はテレビで見たことあるあのまま。
4〜5畳くらいの広さ。
部屋の真ん中にはアクリルの透明な仕切りがあり、椅子に座ったくらいの位置に丸い形で小さな穴が空いている。
マジでこんな感じなんだ
と少し感動。
私が座ったらすぐにHくんと刑務官が入ってきた。
Hくんは、
「まさかこんなことになるとはなぁ」
と笑いながら座った。
さすが。
一般人なら笑ってられない状況なのに。
少年院と刑務所に何度も入ってる男は違うな。
私「これからどうなるの?」
Hくん「懲役確定するまではここ。確定後はもう会えんな」
私「どれぐらいの懲役なんだろ?」
Hくん「2,3年てとこじゃないか」
私「思ったより短かい」
Hくん「シャブは初犯だからそんなもんじゃね」
Hくんがあっけらかんとしているから、私も深刻にならずに会話した。
拘置所に1人でいたら気が滅入るのは間違いない。
暗くなるより明るく会話をしたいはず。
私「差し入れなに欲しい?」
Hくん「刑務所いったら暇だしな、雑誌数冊と下着、あと現金4万ほどかな」
私「何年も入るのに4万で足りるの?」
Hくん「たまにしか買い物しないからな、余裕」
私「えー!そんなもんなの(笑)」
なんだか数日間国内旅行に行くようなノリ。
何年も刑務所に入るなんて、嘘なんじゃないかと思ってしまう。
「時間です」
刑務官が約30分の面会終了を知らせた。
いつぶりだろ、こんなに気楽に話せたのは。
よりを戻してからのHくんはジャンキー異常者。
地雷踏まないように気を張りつめてた。
でも今日は、
付き合いたての頃のようだった。
私の決断
最後の面会の日。
私は今後のHくんとのことを決断していた。
面会室にHくんが入ってきた。
私「私、Hくんが出てくるの待ってるね!」
Hくんは5秒ほど真顔でこっちを見つめた。
Hくん「いいって。どうせ待てないって」
私「そんなことない!決めたんだよ」
Hくん「今まで待つって言って、待ってた女1人もいないから」
……そうなんだ。
Hくんは淡々と笑いながら話していたけど、表情と言葉の奥に淋しさがあるように感じた。
燃える。
1人もいなかったなら、私が唯一の女になってやろうじゃない。
私の覚悟なめんなよ。
私「何を言われようが待ってるって決めたの!」
Hくん「まぁ、好きにしたらいいんじゃね」
まじ塩。
でも、Hくんは少し微笑んでいた。
本当は嬉しいくせに。
男はどれだけ口で強がっていても、
ツラいときは弱音を吐きたいし、
誰かに支えてもらいたいんだよね。
だから
「本当はツラいんでしょ、素直になればいいよ」
とか言うんじゃなくて、
〝私はいつまでもあなたのそばにいる〟
と行動で示すことによって、他の女とは違うと思わせられるんだと分かった。
弱音を吐かない男にはなおさらこれ。
尽くしてしまう女は、男が落ち込んでいるとき救いたいアピールをする。
「私にできることあったら言ってね!」
「大丈夫?ご飯食べてる?」
「一緒に解決策考えるよ!」
とか、過剰にかまいだす。
相手からしたら、お腹空いてないのにラーメン・ステーキ・牛丼とか、一気に押し付けられているような感じ。
お腹空くまで待ってくれ、
なのよ。
私はHくんとよりを戻してからは、自ら過剰に尽くすことはしなかった。
シャブ中を受け入れてからは、彼は毎日私の家に帰って来るようになった。
〝私がずっと一緒にいるから安心して〟
だけでいい。
これ最強。
穏やかな会話を楽しみ、面会終了の時間になった。
私「元気でね、またね」
Hくん「おう、元気でな」
期間限定の長いさよならをした。
そして、懲役3年の判決が下された。
あんた頭おかしいよ
私とHくんの付き合いを知っている友達には、いろいろ言われた。
「シャブ中はヤバいって」
「そんなツラい思いして一緒にいるのどうなん」
「3年?!長すぎ!ほかの男見つけなよ」
「そんな男待つって、あんた頭おかしいよ」
みんな予想通りのアドバイス。
否定、否定、否定
否定botかよ。
でも、まわりが何と言おうが全然気にならなかった。
むしろ、
出所してきたら生活費とか必要だしお金貯めようって、
未来に向かって進むことができた。
どんな理由であっても、未来が楽しみで前進できるって幸せなこと。
私は生きる希望を見つけられた。
たしかにHくんは、
ヤクザで
前科持ちで
シャブ中で
犯罪者で悪人なのは間違いない。
だけど、
すべて世間の価値観。
相手が、
ヤリチンだろうが
詐欺師だろうが
ホストだろうが
好きで諦められないならとことん貫けばいい。
それの何が悪いの。
悪いと言ってるのは世間や他人で、みんなそれに流されてしまう。
自分の好きな男は自分だけが決めるもの。
「こんなクソ男やめといた方がいいよね…?」
って他人に意見求める女いるけど。
本当は
好きなのは止められないし、
その男とうまくいきたい
って思ってるでしょ。
私は友達に恋愛相談をしたとき、
「ほかの男にも目向けてみたら?」
って言われても受け入れられなかった。
ほかの男に目を向けられないほど惚れてるんだから無理。
これから出会うかもしれないハイスペ男じゃなくて、
今目の前にいるクソ男が私にとって何よりも大事。
そういえば、
私が荒れた生活をしていたとき母親はよく
「ふつうの子供がほしかった」
と嘆いていた。
私にはすごく違和感があった。
「母親の言うふつうを選んでいたら幸せになれるの?」って。
答えは完全にNO。
ツラくて
苦しくて
痛い目にあっても
自分が後悔しない選択をして突き進む先に
自分だけの幸せがある。
私はヤリチンや既婚者を好きになって、何度も傷ついてきた。
でも後悔はしてない。
なぜなら、
すべて自分の想いを貫いてやり切ったから。
私は好きな男とずっと一緒にいる未来を手に入れるために、
納得いくまでやれることやったし好きでい続けた。
それに、
私が後悔するときはすべて、
〝自分がそうしたいと思わないのにやったとき〟
だった。
必ず世間や他人の価値観が入っているとき。
こういうときは必ずうまくいかない結果になる。
自分で選んでないことには未来を見出せない。
例えば、
ディズニーランドに行きたくて計画立ててたのに、
「草津温泉の方が癒されるし健康的だよ」
って他人に言われて計画変更しても、楽しみだな〜ってならない。
ディズニーランドだからワクワクするし、あれもしたいこれもしたいって未来が楽しみになる。
旅行でさえそうなるんだから、恋愛ならなおさら影響する。
私は好きな男のこと、自分以外の価値観で諦めたことはない。
だからこそ恋愛で後悔したことはないし、
この人と付き合えて良かったって心から思えた。
結局恋愛って、
自分はこうしたい!って思いを貫くことで
うまくいくのだと実感している。
でも、
好きな男との関係に迷ってしまうことあるよね。
他にも、
・うまくいかない状況がツラい
・自分を素直に出したいのに怖くてできない
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