反社会勢力の男と付き合って、自我を失った話 後編

ストーリー

前編はこちら

 

ATM化と無料風俗嬢化

同棲生活2ヶ月経った頃に異変が起き始める。

 

私が部屋でくつろいでいた時。

Hくんから「酒買ってきて」と頼まれた。

 

自分で買いに行けばいいのに…疲れてるのかな。

それぐらいいっか、と思い直し言われた通りに買ってきた。

 

お酒を渡すと何も言わずに飲み始める。

「お酒代もありがとうもなし…か」

 

今までそっけない態度を取ることは無かったのに。

付き合って初めて雑に扱われたと感じて…

虚しさと淋しさという色が混ざり、心に滲んでいるようだった。

 

今日はたまたまだよね。

Hくんは疲れているんだろうな。

 

と自分に言い聞かせて、1人で早めに布団に入った。

 

でも、冷たいHくんはこの日だけでは終わらなかった。

 

「1万貸して」

唐突にHくんから言われた。

 

えっ?私からお金を貸りるの?

7歳も年下の女から?

男が?

 

思わぬ発言に少し混乱した。

そんなこと言うなんて1ミリも想像できない人だったから。

 

でも、Hくんの表情や圧が何だか怖い。

NOと言わせないような圧。

 

混乱していたのもあって、考える暇もなくお金を貸すことにした。

 

今までデート代やご飯代は払ってくれていた。

それが私にしたら当たり前だった。

なのに、なんでこんなこと…。

 

それから、お金を貸してと言われる頻度が増えていった。

貸せるときは貸したけど、1円も返ってきていない。

 

Hくんの圧が怖かったのと、結婚する気持ちは変わり無かったから、割り切ることにした。

 

さらにセックスにも変化が現れ始めた。

 

私が仕事から帰り

「疲れたー」

と言いながらソファに座ったとき。

 

「服脱いで」

いきなりの命令。

 

「そんな気分じゃない。てか、仕事から帰ってきたばかりなんだけど」

と言っても聞く耳持たず。

 

「いいから脱げって」

イラつきながら言われる。

 

ここで従わないと怒られる、怖い。

Hくんの圧に恐怖心が出てきて、仕方なく従うことにした。

 

セックスは私のことを考えず自分主体。

キスはなし。

いきなり私の陰部を少しいじってきたけど、すぐに濡れるはずもない。

 

すぐに「舐めて」と言いながら、Hくんのいちもつが目の前に出される。

 

気分が乗らない時のフェラはかなり苦痛。

嫌いな食べ物を、無理矢理口の中に押し込まれているようだ。

 

Hくんのいちもつが大きくなったところですぐに挿入。

 

濡れてないから痛い。

痛いけど怖くて言えない。

 

気持ちいいはずがないから、感じている反応もできない。

 

でも、感じていないと気分悪くさせるかもしれない、と強迫観念が出てきた。

 

気持ち良くないのに、気持ちいいフリをするのはかなり苦痛だ。

 

心と体を切り離して、心を押し殺さないとできない。

 

セックスが終わったあと、いつもなら抱き合いながら眠ったのに、Hくんは背中を向けて寝始めた。

 

「なんでHくんは変わったんだろう」

 

私も背中を向けて、バレないように声を押し殺して泣いていた。

 

私が思い通りにならないと、脅すような口調になる時もあった。

 

「俺の言うこと聞けや」

と顔をしかめて圧力をかけてくる。

 

ヤクザの圧力は怖い…。

 

私が自分の思い通りにいかないと、物を投げつけたりした。

そんなときは動悸がするようになり、吐き気をもよおして嘔吐するようになった。

 

2人の関係は上下関係ができてしまい、私は下手に出るようになっていた。

大事にされていないと実感しているのに、Hくんを失いたくないと思ってしまう。

 

執着と依存という、恋愛地獄へと足を踏み入れてしまったのだ。

 

これが1番やってはいけないことだった。

 

自ら傷つくこと、幸せになれない道を選んでいる。

失う怖さよりも、自分の気持ちや体を最優先にしたほうがいいに決まってる。

 

執着と依存は幸せな道への判断を狂わせてしまうのだ。

 

こうして、同棲2ヶ月目で関係は壊れていった。

 

つい2週間前までは結婚するとか言ってたのに。

壊れるの早すぎ。

 

ヤクザも普通の男と同じように女を愛する

2階には使っていない部屋があった。

Hくんから

「その部屋使いたいから掃除しといて」

と言われた。

 

もう私と同じベッドで寝るのも嫌なのかな…。

まぁ、今の私には別々で過ごす時間が必要かもしれないな…。

 

ホッとしている自分と、悲しい自分がいた。

 

その部屋は段ボールなど物が乱雑に置かれていた。

 

うわぁ、片付けからかよ。

ため息をつきながら近くにある段ボールを開けた。

 

すると、衝撃的なものを見つけてしまった。

 

元カノのプリクラ・写真・手紙のやり取りだ。

 

元カノは見るからに、元ヤンって感じの芯の強そうな女。

悔しいけど、

「かっこいい女って感じだ」

と思ってしまった。

 

なぜか、Hくんがその女に書いた手紙が入っていて中身を読んだ。

 

「〇〇ちゃん以外考えられない。心から愛してる。ずっと一緒にいてくれ。」

 

Hくんてこんなこと言うんだ…。

 

私、一度もこんなの言われたことない。

 

私の中で何かが崩れていくのが分かった。

 

私って、なんのためにHくんといるんだろう。

私って、愛されていないんだ。

関係を大事にしたいと思ってるの、私だけなんだ。

 

手紙を持つ手が震える。

動悸が激しくなり、吐き気がする。

 

男は愛する女にはちゃんと愛を伝えて、世界で1番大事にする。

ヤクザだろうが何だろうが関係ない。

 

私は愛されていないと、確信してしまった。

 

震える手でHくんに電話をした。

元カノのことを今でも忘れていないんじゃないかと、女の勘が働く。

 

私「Hくん、元カノの写真とか…全部見ちゃった。Hくんはまだこの人のこと好きなんじゃないの?」

Hくん「もう別れてるし過去のことだよ」

 

勝手に元カノの思い出を見たことは一切責めずに、冷静なHくん。

 

私「でも、全然そんな風に思えない。私のこと好きなのかも疑問に思えてくる」

Hくん「バカなこと言うな、勘違いだから」

 

「じゃあ何で私には愛してるって言ってくれないの?!」

 

とは…怖くて言えず、

「分かった」

としか言えなかった。

 

愛してるなんて、言ってくれないのは分かっている。

 

私のことはATMであり無料の風俗嬢。

ただそれだけの存在だ…。

 

電話を切ってから、また吐き気をもよおしトイレに駆け込み嘔吐した。

 

気づかないうちに、私の精神はとっくに限界にきていたようだ。

 

地獄から抜け出す決意

これ以上一緒にいられないと思い、家を出る決意をした。

 

でも、家を出ると話をしたら怒られるよね…。

もしかしたら監禁されるかもしれない。

利用できる女を簡単に逃すわけないよね。

 

どう話を切り出せばいいのか、悩んで悩んで、三日三晩ろくに眠れず悩んで決意した。

 

夜逃げをしよう。

 

事前にHくんがいない時間帯を確認し、事務所に誰もいない時を見計らった。

事務所に人がいない時間は10分。

 

もし誰かが戻ってきたら、Hくんに電話されてしまう。

地獄に引き戻されて人生終わる。

 

死に物狂いで必死に荷物を運び出した。

このときだけは、ドアに足の小指をぶつけたけど痛くなかった。

 

部屋には、置き手紙だけを残してきた。

 

〝突然家を出てしまってごめんね。

Hくんと付き合っていてもツラいんだよね。

もう一緒にいられないと思う。

今までありがとう〟

 

ヤクザとの同棲生活は終わった。

 

だけど次は、ヤクザが私を探し出し連れ戻されるんじゃないかという、恐怖との戦いが始まった。

 

さらに後日、関係が壊れていった原因が分かることになるのだ。

 

続く

 

今だから分かる

ATM化や無料風俗嬢化扱いされる前にできたことがあった。

 

嫌なことを強要されたり、

愛していると伝えてくれなかったり、

大事にされていないと分かりきっていた。

 

それなら

「こんな付き合いは嫌だ!」

という意思を伝えるべきだったんだ。

 

それでも彼が変わらないなら、

自分を最優先に大事にして「別れる」意思を伝えなきゃならない。

 

なのに、

「私にはこの人しかいない」

という執着と依存によって、最低な男にしがみついてしまった。

 

上っ面のステータスだけをみて、相手の内面をしっかり見ようとしない。

 

そんな状態で、

〝この男は貴重な存在だ〟

と思い込んでしまっていた。

 

本当に貴重な存在なのは、私を大事にしてくれる男なのだ。

 

その存在に目を向けるかどうか。

幸せも不幸も、自分で選べるのだ。

 

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